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◇ 投稿記事 ◇ JA7UIO  -104-    
STANDARD C4800 エンコーダの換装  
JA7UIO/1 山崎 
 

はじめに
 STANDARD C4800は、知る人ぞ知る430MHz帯のオールモード機ですが、久しぶりに電源を入れたところ周波数ダイヤルの動きがおかしいことに気が付きました。それはだんだんひどくなり、ついに全く反応しなくなったので修理することになりました。

故障原因の調査
 回路図ではスイッチのように書かれていたので、「どうせ接点部分の接触不良だろう」とたかをくくっていたのですが、受け側のC-MOSロジックICのレベルが中途半端な電圧になっており、「あれ?」と思いました。このため、C-MOSを疑い交換してみたのですが結果は変わらずでした。



 次にロータリーエンコーダを外してみたところ、確かにブラシが回転するようになってはいますが、VRのように抵抗分を持ったパターンが塗布されているようでした。これをさらにばらして調べたかったのですが、写真を見ておわかりのようにシャフトから強力にかしめられており外すのは無理とあきらめました。



修理方法の検討
 エンコーダの修理が出来ないので、あとはジャンクから外すしかありません。これだけのためにC4800を購入するのはもったいないので、手持ちのC58からエンコーダを外してみましたが・・・
 C58もSTANDARD製で同じメーカにもかかわらず全く仕様が異なるものでした。


機種

エンコーダの仕様

C4800

位相が90度ずれたAとBの信号(実際は抵抗分のON/OFF)が出力される。 この位相差を検出してUP/DOWNに変換する処理(回路)が別途必要

C58

最初からUPとDOWNのパルスが出力されている。


 このように全く異なる仕様なので、そのまま差し替えは出来ません。C4800と同じシリーズで144MHz帯のC5800の方が中古市場に多く出回っているので入手しやすいのですが、発売時期が2年ほどずれているので設計変更されている可能性もあるため断念しました。

エンコーダの換装
 こんなときのために取っておいた手持ちのPICマイコンを活用することにしました。C58仕様のエンコーダから出力されるUP/DOWNパルスを受け取り、ソフトでC4800仕様のパルスに変換してやろうという仕掛けです。ソフト自体は数十行のシンプルなもので、特に問題なく変換することができました。

おわりに
 C4800は同時期のTR-9500などと比較してかなり小さくなっており、内部にすきまはほとんどありませんが、PICマイコンが小さいので問題なく入りました。例によって固定はしていません。Hi

  【2024.06.11 JA7UIO 山崎 記】

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