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◇ 投稿記事 ◇ JA7UIO  -107-    
YAESU VX-1 修理(周波数ずれ)  
JA7UIO/1 山崎 
 
YAESU VX-1

はじめに
 YAESU VX-1は超小型で丸みを帯びたデザインとなっており、まるで子犬のようなイメージのデュアルバンドトランシーバです。久しぶりに電源を入れたところ、周波数のずれに気が付きました。ただ、ずれと言うにはかなり大きなもので・・・

 ・144MHz帯 +12.5kHz (送受信共)
 ・430MHz帯 +40kHz (送受信共)

 かなりのずれなので、調整でなんとかなる範囲ではなく何かほかの原因と想定されました。

原因調査
 回路図とにらめっこしていても何もわからず、例によってネット調査となりました。国内のWebでは参考になる情報がなく、検索キーワードを “YAESU VX-1 Frequency” で検索したところヒットしました。結論から言うと、スピーカ端子のハンダが盛られている部分がボードのチップ部品に当たってダメージを与えることがあり、最悪の場合、周波数が大幅にシフトするという問題を確認しているということです。

 私のVX-1を調べてみると、問題のチップ部品はダメージどころか跡形もなく脱落していました。すごく小さいのでケースを開けたときに、どこかに吹き飛んだものと思われます。Hi

 脱落したチップ部品は、D2016 1SV230 (可変容量ダイオード)のようで、下図のように局発回路の中で使われていました。これが無くなると周波数が上側にシフトするようです。

  1SV230は手元に無く、似たような特性の可変容量ダイオードが有ったので試しに取り付けてみたところ周波数のずれ(シフト)は解消されました。写真でおわかりのように、D2016とスピーカ端子は隣接しています。
 このまま同じ状態で組み立てると再発する可能性がありますので、問題の部分に盛られているハンダを平らにしてから組み立てました。



おわりに
 無線機を修理するとき、自力で修理するよりもネットの情報を参考にしながら修理することが多くなっています。今回もネットの情報が無かったら、お手上げになったかも知れません。hi

  【2024.08.18 JA7UIO 山崎 記】

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