◇ 投稿記事 ◇ JN1AZF ㊵ |
FT-818ND HF/VHF/UHF・オールモード機 電源入らず<修理記> |
JN1AZF 河野 |
ある友人から、安定化電源にDC-コードを接続する際、プラス/マイナス線を誤って接続し、電源が入らない
リグを修理の為、お預かりいたしました。
現象を確認の為、実験用安定化電源(3.5A)に接続し現象を確認、いきなし安定化電源の電源が落ちて
しまい、電流値を測定すると瞬間値で4.6A流れ、リグの内部で完全にプラス、マイナスがショート状態です。
(しかも焦げるような臭い、DC電源コードが熱くなります。。) |
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調査1 |
DC-IN付近の回路図を確認すると①逆接防止ダイオード、②リッププルフイルター、③電解コンデンサー、 ④パターンのいずれかがショート状態と推測されます。更にその他、IC等もやられていそうです・・・・!? |
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調査2 |
早速Upperカバーを取り外し、DC-INラインを確認、逆説防止ダイオードが焦げ、膨らんでクラックが入っています。 |
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コモンフイルター(トロイダルコイル)が焦げています。大電流が流れたと推測されます。
しかし、コモンフイルター(HS-322)の取付半田の表面が一度取れた跡が見られた。よってかなりの 電流が流れたものと推測される。(基盤裏面、赤丸写真)
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裏面のパターンを確認した結果、幸いにパターンの焼損はなかったのが良かったです。 |
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修理方法1 |
手元に3A程度、流せるコモンフイルターがありません。又、新品のコモンフイルタ(HS-322)も見つからず 他のサイズが合うとは限りません。従ってトロイダルに0.3スケヤー電線を7回巻いて代応品を作成
。
又、ショットキーダイオード(RD051L-40)もありませんので、5A程度のスイッチングダイオード取付ました。 |
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又、DC-INプラグを確認するとプラス端子が折損してありません。(外形Φ4、内径1.7mm)
恐らく、シュートした際、過電流が流れて折損したものと推測されます。
当方、持ち合わせがないので対応品を購入するしかないと思います。 (奥にプラス端子が残っており、保持が弱いが通電はしそうです) |
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電源を投入し「PWR」ボタンを押すと電源が入るようになりました、受信状態で382mAです。(良好) |
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"コンパクトで有りながらHF,VHF,UHF、しかもSSB,CW、AM、FM等にQRV、とてもFB、"
室内、野外、特に移動(キャンプ)運用で機能を十分に発揮する機種ではないでしょうか!
又、逆接防止の観点からDCコードと安定化電源間の接続にT型コネクター接続方式にし、 DCコードの脱着性向上と逆接防止を図りました。
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皆さんからのご意見をお待ちしています。 |
以上 |
【2021.04.05 JN1AZF 河野 記】 |
pdfファイル(印刷用) |
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