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◇ 投稿記事 ◇ JN1AZF  -71-   
"IC-820D 送信,出力不足、修理記事"  
JN1AZF 河野 

あるオーナから、144MHzのみ出力が出ないと言う事でリグをお預かりました。(430MHz帯 問題なし)
IC-820Dの発売日から28年経っていますが、現在でも十分に使えるリグですが、メーカー修理期間も終了し修理を受け付けすら受付されてもらえないのが残念です。

1)不具合現象
① リグの出力計(RF Power)は問題なく針が振れている。
② しかし、TR出力インジケーター点滅状態
③ POWER計では、出力が出ていない。但し近場、2~3Kmでの通信可能(2~300mWは出ていそう)
④ 送信時の電流はHI::16Aぐらい Low:4A弱 特に問題なさそう





 判断:不具合現象から、整理するとフィナルモジュール(SC-1113)以降に問題がありそうです。 

2)調査
① Driveの出力を自作パワー計で測定すると約130mW位出ており、やはり、パワーモジュール以降、
  アンテナ端子までの素子に問題がありそうです。






② 回路図で出力の流れを追っていくと
 「A」箇所のDrive出力まではOK また、「B」箇所の出力まではOK、但し「C」箇所での
 出力がない、よってPinダイオード(MI407)を調査した結果、
逆方向電圧で7.71V
、順方向で∞(無限大) (Ok単品:順方向 0.57V 程度 )


不良個所は、Pinダイオードです。(過去の経験値から壊れるのは珍しいがオーナーがいつも
  MAX出力状態で使用している事を考えるとPinダイオードが壊れる可能性も考えられる・・・


3)修理状況
① Power UNITはリグの中ほどの位置にあり、MAIN基板を持ち上げて、アクセス 

4)調整
② ついでにPLL部のVCO電圧の調整を実施、現状:2.97V カタログ値 3.0V
 (Net記事ではVCO電圧不良でロックしない記事が有ったが、さほど、ズレはなかった。)



5)結果
"見事に治りました、(写真:送信出力 LoW FM: 7W, Hi:55W)"



以上
  【2022.07.01 JN1AZF 河野 記】

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