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◇ 投稿記事 ◇ JA7UIO  -75-    
ATU-100のアンテナ直下型仕様への変更(続編その2)  
JA7UIO/1 山崎 
前回までの経緯
 ATU-100を防水ケースに入れ、同軸給電仕様としてベランダに設置しました。手元でコントロールできないため、キャリアを検出してチューニングを開始するAUTOモード固定としたのですが、SSBなど出力が変動するときQSO中にチューニングを始めることがありました。このため同軸給電に加えて同軸コントロールにも対応し、マニュアルモードで手元のボタンによりチューニングできるように変更しました。
 同一のバンドでオンエアしていれば問題無いのですが、他のバンドでチューニングして戻ってくると、さっきまでチューニングできていたのに出来なくなることがたびたび発生しました。チューニング自体も毎回カチャカチャ始めるので時間がかかるため、二重のストレスを感じました。ちょっとオーバーですが・・Hi

チューニングの高速化(1)
 メーカ製品であれば、ATU内に周波数カウンタを内蔵してそのときの運用周波数ごとにメモリーを持っているのかも知れませんが、ATU-100に周波数カウンタを追加するのは現実的ではありません。そこで安価なF/Vコンバータを利用する方法を考えました。現在の運用周波数が10MHzだとすると、バイナリーカウンタで1/1024分周して10kHzまで落とし、これをF/Vコンバータの入力とします。この方法では「だいたいの周波数」しかわかりませんが、少なくとも現在の運用バンドごとにATUの設定情報を記憶することができますので、チューニング速度の高速化をはかれるのではと思います。
 F/VコンバータのNJM4151Dは単価200円、バイナリーカウンタのTC74HC4020APに至っては単価40円と夏休みの工作としては、お財布に優しい金額でした。(いずれも秋月電子さん価格です)
 回路も固まり、やる気満々で部品発注したのですが、秋月電子さんから「出荷は夏休み後になります」との回答をいただきました。これでは夏休みの工作にならないので、部品発注はキャンセルして他の方法に切り替えることにしました。(F/Vコンバータは面白そうなので別の機会に試してみたいと思います)

チューニングの高速化(2)
 ATU-100はチューニングに関する以下のような5バイトの設定情報をEEPROMに保存しており、電源OFFしても記憶しています。この設定情報は運用周波数に関係なく一種類のため、バンドを変えて運用するときはあまり意味を持ちません。

 EEPROMの容量は256バイトとなっており、アドレスとしては0~255となります。この中で、すでにプログラムで使用しているのは0~53であり、54以降は未使用エリアとなっていました。正確には、251~255についてはさきほどのチューニング設定情報が記憶されています。
 このチューニング設定情報を記憶するエリアを拡張し、過去10回までの設定情報を記憶するように変更してみました。つまり、チューニングボタンが押されたとき、チューニング処理に入る前に過去の設定情報を参照してSWRが下がる設定を見つけたら、その時点でチューニングを終了するという仕掛けです。最大で過去10回前までさかのぼる可能性がありますので、運用バンドごとに設定を記憶する方法よりも遅くなりますが、毎回カチャカチャやるよりは早くなるのではと思います。
 実際に運用してみると、他のバンドから戻ってきたときに「一瞬」とまではいきませんが、1~2秒程度でチューニングを完了するようになり効果は有ったようです。

おわりに
 ATU-100のソースコードは難解・難読な構造になっており、へたにいじると動かなくなる危険があったので恐る恐るの作業でしたが、何とか実用レベルの操作性になったのではと自己満足しています。Hi
  【2022.08.13 JA7UIO 山崎 記】

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