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◇ 投稿記事 ◇ JN1AZF  -99-   
"第二弾 ALINCO 安定化電源DM-330MV(後期モデル)の修理"  
JN1AZF 河野 
この度、クラブ員の方からのご厚意により、不良品を頂く事が出来ましたので修理にチャレンジしました。
今回のDM-330MVの故障理由は「電源SWを入れるとフューズ(8A)が飛ぶ」現象です。
尚、今回のモデルは、後期モデルでパワーデバイスは、Nch-MOSFETが使用されたものです。
前回の投稿記事は前期モデルでトランジスタ仕様でした。(20.3.23投稿)

*2004年頃、仕様変更になっているようです。
回路図は下記、パワーデバイスと駆動系回路が異なる。

🔸不具合現象の確認
電源SW入れた瞬間、「パチッ」と音と共にフューズが切れる。
(5本も切ってしまった)
1,調査結果
  現象から判断すると、電源SWからパルストランスの一次側で短絡(ショート)しているものと判断。
特に、ブリッジダイオードとパワーデバイス(MOSFET)が破損(内部短絡)と判断し取り外して調査。
確認結果、ブリッジダイオードはOK、 Q2のMOSFETは短絡(ショート状態)でした。



更に分かった事は、Q2のMOSFETのゲート端子のリード線に「ハンダ流れ」、これがシャシーと干渉状態になっており、本体が熱を持った際、ハンダが膨張し短絡してMOSFETが破損に至ったたものと推測されます。(ALINCO社の製造原因と判断します。)


2,修理1
Q2(RJK4518DPK(@1800+送料370円)をヤフオークションで購入し交換してみましたが再び破損(短絡)。既にQ1、のMOSFETも破損していた為、Q2も連動して破損したようです。(確認ミス)
(この場合、回路構成を考えるとQ1、Q2同時交換が原則)
幸い基盤は初期モデルの基盤パターンとなっている為、初期モデルの回路に戻す事にしました。
(理由:補修用として2SC4157を購入していた為、旧のパターンを使用する事にしました)


初期(旧)モデル回路
3.修理2
性能的にMOSFETを使用した方が良いのですが、MOSFETゲート端子にプルダウン抵抗が無い為、動作不安定となります。よって短絡のリスクが高い為、今回はあえて(旧)初期モデル回路で組む事にしました。
結果的に、動作するようになりました。

しかし、実際に負荷を掛けてみると(4A以上位から)「ジィージィー」と雑音が若干発生。今後、時間があれば、更なる調査をしてみたいと思います。 (実際に10Aを流してみましたが動作に問題はありませんでした。)



<参考>
2SC4157 2ケ3,000円と値上がりしており、若松通商で@531で今でも購入が可能です。
RJK4518DPK(@1800+送料370円)と値上がりしております。

修理に当たっては、当、JARL横須賀グラブの2020年3月23発行の投稿記事 「ALINCO 安定化電源 MD-330MV 修理 記事」も参考にしてもらえれば幸いです。
以上
  【2024.01.07 JN1AZF 河野 記】

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